Seto novelty

What is Seto Novelty セトノベルティとは

瀬戸で制作された陶磁器製. の置物や装飾品、
人形は「セトノベルティ」と呼ばれ、陶磁器製の置物や装飾品などを総称して「ノベルティ(Novelty)」と呼んでいます。
日本六古窯の一つとして知られる瀬戸のやきものの中で、
精巧な造形や繊細な絵付で海外でも高い評価を得た多彩なラインナップの「セトノベルティ」をご紹介いたします。

Flow セトノベルティの製造工程

セト・ノベルティは大きく8つほどの分業による製造工程です。

1. 原型

石膏型を製作するための原型を製作します。
製品のデザイン原画(平面)を立体に起こし原型を完成させます。形状の複雑なものは部品ごとに分解し石膏型を作ることや焼成後の縮みを想定して製作します。

2. 製型

石膏型には・「元型(見本型)」(試作用)・「ケース型」(保存用)・「使用型」(製品用)の3種類あります。
まず原型をもとに、「元型(見本型)」を製作します。次にこの「元型(見本型)」をもとに、使用型をつくるための「ケース型」を製作します。そして、この使用型をもとに、製品を製作するための「使用型」を製作します。
こうした一連の石膏型製作の工程を経ることにより、製品を大量生産することが可能となります。

3. 鋳込み成形

石膏型(使用型)に、泥状になった粘土(泥漿(でいしょう))を流し込み、成形します。石膏型の吸水性を利用して、製品に必要な厚さになるまで時間をおいた後、泥漿を捨てる(排泥)。排泥後、しばらく時間をおくと、中の水分が石膏型に吸収され、わずかに収縮して硬くなるので、型からスムーズに取り出すことができます。
均一の製品をつくるため、製品の形状や季節、天候などによって、土を流し込む速度、時間等、経験による技術が必要となります。

画像:仕上げ・素焼

4. 仕上げ・素焼

型から出した素地からはみ出した粘土(バリ)を削り取り、部品を繋ぎ合わせ組み上げます。その後、乾燥させた素地を素焼きします。型から出した素地からはみ出した粘土(バリ)を削り取り、部品を繋ぎ合わせ組み上げます。その後、乾燥させた素地を素焼きします。

5. 下絵付

素焼した素地(素焼素地)に、高温での焼成に耐えられる顔料を用いて絵付けをします。素焼素地は水分を吸収しやすく、ふき取りができないため、手早くかつ慎重に作業を行います。

6. 施釉(せゆう)

素地の吸水性を利用し、素地を釉薬の中に通します(施釉)。
施釉することで、汚れが付きにくくなり、光沢性、防水性、強度を高めてくれます。

7. 本焼成

施釉あるいは無釉の素地を加熱、焼成します。

8. 上絵付

本焼成後の素地に、上絵具で彩色します。濃淡のある部分や広い範囲にはスプレー噴射器を使って、顔料を吹き付けます。転写紙の使用やラッカー加工を用いることもあります。下絵付けより多彩な色をつけたり、細かい描画を表現できます。
彩色後、再度低温で焼成すると発色し、製品が完成します。

9. 検品・出荷

Photo Gallery フォトギャラリー

ノベルティには多くの種類があり、古代人形、動物・鳥などの置物、キャラクターもの、スーベニア(観光地のみやげもの)、
花瓶、壁掛け、化粧具、装飾性の高い食器等々で、その材質も、磁器、半磁器、白雲、ボーンチャイナ等多様です。 
伝統で培われた技術と、瀬戸に産した優秀な原料等を駆使したことによって成立したセトノベルティは、まさに瀬戸を代表するやきものです。

パーティの前(ペア)
(丸山陶器株式会社)

胡蝶蘭(株式会社丸利商会)

鴨(大東三進株式会社)

第アン王女
(テーケー名古屋人形製陶株式会社)

パーティの前(ペア)
(丸山陶器株式会社)

Feature セトノベルティの特徴

  • 精巧な形状
  • 繊細な絵付・装飾
  • 多彩な製品ラインナップ
  • 小型から大型製品まで生産可能
  • 多様な素材(陶器・白雲・半磁器・ボーンチャイナ・炻器・磁器など)
  • マットからクリアまで可能な仕上げ
  • 石膏型による成形
  • 分業による生産体制(原型製作・石膏型製作・成形・絵付・焼成など)

関連サイト

  • セトノベルティ匠
    ネットワーク

    戦後の瀬戸窯業を支えた、
    セトノベルティの繊細な造形技術を、
    今の時代のものづくりに取り入れて、
    新しい市場を開拓することを目標としたネットワークです。

  • ノベルティ・こども創造館

    ノベルティ・こども創造館はノベルティづくりの技術を伝え、瀬戸で作られてきた優れた製品の保存展示を行うとともに、やきものに欠かせない「土」の創作体験を通じてものづくりの楽しさを知っていただく施設として2003年に開館しました。